Permanent of Entry #74
ちょっと前までは「カバエバ」「ベッソノバ」「ジュコバ」という表記が普通だったはずだ。それが現在マスコミなどは一様に「カバエワ」「ベッソノワ」「ジュコワ」という表記になっている。三重のワールドカップ公式サイトや日本新体操連盟のサイトを見ても、やはり後者の表記になっている。迷いながらもこれまでの慣習で旧表記のままにしてきたが、例えばグーグルで検索する際「ベッソノバ」というキーワードで検索するよりも「ベッソノワ」で検索した方が圧倒的にヒットするサイト数が多く、語尾が「ワ」の方が一般化してるように見える。Alina Kabaeva の場合は昔からの知名度がある為か、比較的最近まで古くから親しまれている「カバエバ」の方が「カバエワ」というキーワードで検索するよりヒット数が多かったはずだが、それも逆転したようだ。
ボリショイ・バレエやマリインスキー・バレエなどで活躍するバレリーナの名前表記でも Svetlana Zakharova (スヴェトラーナ・ザハーロワ)、Maria Aleksandrova (マリーヤ・アレクサンドロワ) 、Diana Vishneva (ディアナ・ヴィシニョーワ)、Natalia Osipova (ナターリヤ・オーシポワ)、Daria Sukhorukova (ダリヤ・スホルコワ)のように英語表記が va で終わる場合「ワ」で終わるのがスタンダードのようだ。ボリショイ・バレエ日本公演オフィシャルブログや Japan Arts のマリインスキー・バレエのサイトもそうなっている。新聞社などのニュース記事を配信するメディアの表記が今後「バ」でなく「ワ」でやっていくのなら、そろそろ自分も表記の仕方を変えていかなければいけないかなぁと思う。
しかし、ブルガリア選手の表記は va で終わっていても「ペイチェバ」、「パイシエバ」などのように「ワ」でなく「バ」になるようだ。ブルガリア語の発音ではその方がいいからと云う理由なのだろうか。この辺りのニュアンスが難しい。人名・地名の表記が時代と共に変化することからも、本来日本語には存在しない発音を無理矢理カタカナで表すのは元々無理があることなのだろう・・・
そういえば、欧州の Austria が2006年10月より、南半球にある「オーストラリア」との違いを明確にするため、国名の日本語表音表記を「オーストリア」から「オーストリー」に変更したそうだ。でも日本の外務省に対して変更要請はしておらず、公式表記は「オーストリア」のままだそうだ。なんだか紛らわしい。
Last Updated: Wed, -0001-11-30 00:00:00
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なるほど。なんらかのきっかけがあって山岸凉子著『アラベスク』に到達し、そして新体操も見るようになったのですね。偶然なのか、必然なのか。どこでどう繋がっていくかは分からないものですね。このブログにコメントをくださるのも、フォースの力によって導かれたのかもしれませんね。
私はクラシックバレエにもとても興味があるため、勉強になる部分もあるかと思うので、山岸作品は気になっている書物のひとつでした。是非読まねばという思いが強くなりました。なんらかのタイミングが合ったときに読んでみたいと思います!
私の場合のきっかけは、詳しく書くのも何ですが、アニメ『重戦機エルガイム』に登場するオルドナ・ポセイダル(というキャラクターがいる)のモデルの一つが山岸凉子『日出処の天子』の厩戸王子、というキャラクターデザイナー永野護氏の雑誌コメントを読んだことでした。
山岸先生はバレエ、ホラー、神話、歴史など色々な分野のマンガをお描きですが、『アラベスク』ではその精神性とやや冷たくも美しい描線(妖しいとも)が魅力的に映ったのではないかと思っています。
表現という意味で、新体操を見るようになるきっかけの一つとなった作品でした。バレエということもあり、『アラベスク』は入りやすいかもしれないです。用語の間違いについて後の『テレプシコーラ』で自ら指摘なさっているので、そこはご留意ください。
北京五輪までは漢字読みだった中国選手も、2009年の体操競技からフジテレビではカタカナ読みになり、東欧の選手の場合同様どれほどの意味があるのだろうと思います。先の永野先生も今年発売された単行本で外国語の日本語訳について言及されておられました。来年のロンドン五輪、当然NHKでも中国選手が出場する競技を放送するでしょうが、どう呼ぶのでしょうね。
ところで、『アラベスク』をさっと見返していたところ、 NONNA PETROVA との表記が出ているコマを発見しました。
架空の人物とはいえ、当時こう表記していたのであれば、やはり“ワ”の時代だったのかもしれません。
70年代、どうだったんでしょうね?日本語で表記するときはいつも悩みます。最近はもうどっちでもいいかっていう感じです(わら
『アラベスク』やその他、山岸凉子氏の作品を読んだことがないのですが、読むべきでしょうか?ちょっと興味があり、いつか見てみたいような気持ちはあるんですけど、なかなかきっかけがないですね。
私の手元には山岸凉子先生の『アラベスク』(ただし文庫版)がありますが、主人公ノンナ・ぺトロワは、アルファベット表記はわかりませんが連載時から“ワ”だったはずですよね。
してみると70年代は“ワ”の時代だったんでしょうか?