Permanent of Entry #449
篠原体育アカデミーより、アメリカで開催された2010キャピタルチャレンジ新体操国際大会のレポートが届いたので掲載です。
<文・写真:篠原体育アカデミー>
キャピタルチャレンジ国際大会
アメリカの首都(キャピタル)ワシントンDCで3月5日から7日まで開催された2010キャピタルチャレンジ国際大会をレポートしたい.昨年紹介したLA Lights やボストンカップ同様,申し込みさえすれば技術に応じたレベル(アメリカのシステム)で6歳から誰でも参加できる,自由参加国際大会の一つである.今年は,ロシア5チーム,ウクライナ2チーム,スペイン2チームの他,カザフスタン,エストニア,クロアチア,ベネズエラ,エジプト,フィリピン,そしてアメリカ29チームを合わせた計10ヶ国から様々な人種・年齢・レベルの選手が約370名集まった.当初は日本からの参加可能性もあったようだが都合により参加できなくなり,主催者側は残念がっていた.ただし,アメリカの参加選手の中には,在米日本人選手も10名近く含まれていた.

新体操発展途上国アメリカでの自由参加大会のため,参加目的も様々であり,国際選手といえど必ずしも一流レベルとは限らない.とは言っても,将来の可能性に満ちたロシアやウクライナからの若い(幼い)選手達のハイレベルな姿を目の当たりにすることは,ウォーミングアップも含め,とても刺激的であった.小さい頃には技の完成度を追わず,早くから次々と難しい技にチャレンジする様子が印象的であった.また,アメリカをはじめ,関係者のほとんどがロシア出身者なので,耳に入ってくる言葉はロシア語ばかりという,擬似ロシア体験の場でもあった.

競技はアメリカの難易レベル別ルールに従い,レベル3と4(小学生低学年相当)ではフロアを含め3種目,レベル5から8(小学生中学年~中学生相当)はフロアを含め4種目,レベル9と10(高校生以上相当)ではFIGルールで4種目が行われた.FIG以下のレベルでは国によってルールが異なるため,国外選手は手具を自由に選ぶことができた.したがって,点数や順位に一喜一憂するのみでなく,国外で同年齢の選手達と競技を行ったり他国の審判に評価してもらうなど,若い頃からの交流や経験を重視する国外参加者も多いと思われる.


一方のアメリカ国内選手に関しては,シーズン中盤のデキを占う大きな競技会でもあり,やはり点数や順位が気になる.そのようなコーチのために,得点や順位を自由に検索できるパソコンが会場に設置されていた.ちなみに,得点集計ソフトは,開催チームの父兄が手作りしたスグレものである.

表彰は,各レベル毎に2歳刻みの年齢別に行われたので,沢山の選手達がメダルを得るチャンスに恵まれた.レベル10シニアでは,主催チームの選手でもあるアメリカのJulie Zetlinが1位,ウクライナのYevgeniya Klimantovaが2位,ロシアのAnna Sidorovaが3位に輝いた.レベル10ジュニアでは,Rebecca Sereda, Polina Kozitsky, Alexis Pageのアメリカ3選手が上位を独占した.団体競技は参加チームが少なかったが,複数の在米日本人選手が含まれるGolden Ribbon(アトランタ)が中級レベルの1, 2位を獲得した.

時間の都合により見ることはできなかったが,2日目の夜にはエキシビションも華やかに行われた.この大会は,地元のキャピタルリズミックスとエレガンスジムナスティックスの2チームの父母の会が手作りで開催した大会である.大学の体育館という小じんまりとした場所で行われたが,国内外からの沢山の参加者達をとても大切にしている,と感じた大会であった.
Last Updated: Wed, -0001-11-30 00:00:00
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