吉田都凱旋

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8月20日にNHK教育の芸術劇場でバレエ特集を組んでボリショイバレエの公演も含め2時間余に渡って放送していた。興味があったのでこの番組は全部観たが、番組内最初の情報コーナーの中で海外に進出している日本人、英国ロイヤルバレエのプリンシパルとして活躍している吉田都が紹介されていた。そのときは「おー凄いなー、日本人も世界の最前線で頑張ってるんだなー」ぐらいだった。どっちかというとローザンヌで受賞した高校生の娘が楽しそうに踊ってたし、インタビューに落ち着いてしっかりした受け答えで自身の現状と未来を見据えて喋ってて、感心すると共に「いいねー」って感じで印象が強かった。

そして放送から数日後、吉田都がロイヤルバレエから熊川哲也のKバレエカンパニーへの移籍の情報がマスコミから伝えられる。それに続いて先日8月31日に移籍記者会見があり、今後はロイヤルバレエでもゲストとして踊るが、活動の中心はKバレエカンパニーになると云うことが発表された。この事でバレエファンの間では賑わってる様子で、世界最高峰バレエ団のトップ階級で活躍してた本物のバレリーナが日本のバレエ団で活動するという事が、日本のバレエ界にとって大きなニュースだったんだなぁと実感した。是非一度この人のステージを観てみたいものだ。

そしてこの方、現在41歳なのだそうな。新体操じゃまず有り得ない年齢。30代の現役選手すら聞かないし、多くが20代中盤前には引退してしまう新体操と比べて四十路過ぎでも世界の最高峰で主役級に君臨できるというのは、新体操との間にはあまりにも大きな隔たりを感じた。新体操がクラシックバレエから派生したといわれても、咲いてる期間が圧倒的に短い儚い花なのは確かだ。

しかし、だからこそ良い部分もあるだろうし、これは利点とも欠点とも言い難いところかもしれない。スポーツナイズされて進化した競技である以上、別物なのは当然であって、短命なのは仕方がない事なのかもしれない。ただ、表現力が熟成する前に体力・身体能力の限界が先にやってきて一線から退くと感じられる部分はとても残念。

バレエを習ってて新体操へ移行するのはよく訊く話だが、新体操選手を引退しバレリーナになるというような例はどれ程あるのだろう。年齢的には問題ないし、あってもおかしくないように思うがあまりそういう例は訊かない。(私が知らないだけかもしれないが。)ブルガリアには元新体操選手で構成される舞台芸術の団体が存在する。こういったプロの新体操バレエ団みたいな流れが世界にもっと出てきても良さそうなものだが、なかなかない。例えばベッソノバが引退したら、有名バレエ団からオファーが来るとかいうことはないのかな。吉田都の凱旋ニュースに乗じてそんなことを考える今日この頃。

Last Updated: Wed, -0001-11-30 00:00:00

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