Permanent of Entry #1823
フィギュアスケート 2019-2020 シーズン到来。8月末からジュニアGPが始まり、9月に入るとシニアの大会も始動した。
今シーズンのフィギュアスケートも開始早々面白い。
シニアに上がったロシアの4回転ジャンパー、アレクサンドラ・トゥルソワ。9月中旬、ジュニア時代にISU公認大会で跳んだ2種類の4回転ジャンプ 4T、4Lz が女子初のジャンプとしてギネス世界記録に認定されたことが報じられた。※トゥルソワは 4S も跳んでいるが、過去に他の選手(安藤美姫)が最初に跳んで認定されているので無効。
そのトゥルソワが9月20-21日にスロバキアのブラチスラバで開催されたシニアデビュー初戦となるISU公認大会「ネペラメモリアル2019」のフリーの演技で3つの4回転ジャンプをクリーンに跳び、更に他の全てのジャンプを成功させ、フリーの得点とショートとフリーの合計得点の2つでアリーナ・ザギトワが保持していた記録を塗り替えて世界最高得点を樹立した。
初戦でいきなり世界記録を更新する快挙。予測していた通りシーズンインと同時にトゥルソワの驀進が始まった。この勢いでこれからも自己記録を塗り替えながら進んでいくことが予想される。
Alexandra Trusova (RUS) Free Skating - Nepela Memorial 2019
Executed Elements: 4Lz, 4T+3T, 4T, 2A, CCoSp4, ChSq1, 3Lz+2Lo, 3Lz+1Eu+3S, 3F, FCSp4, StSq4, FCCoSp4
Short Program: 74.91, Free Skating: 163.78, Total: 238.69
もう一人の有力4回転ジャンパーであるチームメイトのアンナ・シェルバコワも一足先にイタリアのISU公認大会「ロンバルディアトロフィー2019」でシニアデビューを果たし、フリーで順調に4回転を1つだけ跳んで優勝を決めている。
音楽がファイヤーバードに切り替わるところで、青い衣装だったシェルバコワ自身もスピンしながら赤い火の鳥に変身。この視覚効果抜群の変化は見所のひとつ。
Anna Shcherbakova (RUS) Free Skating - Lombardia Trophy 2019
Executed Elements: 4Lz, 3F+3Lo, ChSq1, 2A, 2A, FCSp4, 3Lz+3T, 3F+1Eu+3S, 3Lz, FCCoSp3, StSq4, CCoSp4
Short Program: 67.73, Free Skating: 150.47, Total: 218.20
そして注目度の高い日本の紀平梨花。シーズン初戦から元女王エフゲニア・メドベージェワがエントリーしているカナダのISU公認大会「オータムクラシック2019」に出場し、ショートとフリーの両方でメドベージェワの得点を超えて優勝。
両名ともショート、フリーどちらも集中力の維持された美しいスケーティングだった(2人ともフリーの2つのジャンプでアンダーローテーションの判定が出ている)が、勝敗を分けているのはトリプルアクセル実行の差が大きかったことは否めない。トリプルアクセルを跳べないメドベージェワに対し、紀平選手はショートに1つ、フリーに2つ、合計3つのトリプルアクセルを入れ、全て成功させている。
紀平梨花 Rika Kihira (JPN) Free Skating - Autumn Classic International 2019
Executed Elements: 3A+2T, 3A‹, 3F, FCSp3, 3S, StSq4, 3F+3T, 3Lz‹+2T+2Lo, CCoSp4, ChSq1, 3Lo, LSp4
Short Program: 78.18, Free Skating: 145.98, Total: 224.16
日本人衣装デザイナーが作った和風な衣装で滑走するメドベージェワ。80年前の着物がデザインソースになっているという。
Evgenia Medvedevа (RUS) Free Skating - Autumn Classic International 2019
Executed Elements: 3Lz!+2T+2T, 3S+3Lo‹, 3Lze‹, FCSp4, ChSq1, 2A, 2A+3T, 3F, 3Lo, FCCoSp4, StSq3, CCoSp4
Short Program: 75.14, Free Skating: 142.29, Total: 217.43
頂点に立つためには4回転ジャンプ、トリプルアクセルが必修化してきた今シーズン。
これからザギトワや昨シーズン初めてシニア女子で4回転を跳んで歴史を作ったエリザベート・トゥルシンバエワもエントリーしてくるので、動向を注視していきたい。トゥルソワの独走態勢になりそうな流れを変えられるような選手が出てくるかどうか乞う御期待。
Last Updated: Tue, 2019-10-01 01:56:13
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