フィギュアスケート女子が今シーズンも面白い展開をしていて目が離せない

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Anna Shcherbakova - Quad Jump or Die

今季もフィギュアスケート女子の激しい攻防が面白い。特にジュニアトップ選手の技術進歩のスピードは異常だ。気を抜く暇もない頻度で驚くべきニュースが舞い込んでくる。

冬季五輪が開催された昨シーズン(2017-2018シーズン)、世界最高得点を樹立した後も卓越した技術とスケーティングで自己記録を更新しながら絶対女王として君臨していたエフゲニア・メドベージェワを、より高い技術力を生かした高難度な演技構成でアリーナ・ザギトワが打ち破って新女王になった。

その後、同じシーズン中の世界ジュニアフィギュアスケート選手権でザギトワの後輩に当たるアレクサンドラ・トゥルソワ当時13歳が、フリーの演技で女子初の4回転ジャンプを2種類(4T、4S)成功させて優勝するという驚愕の出来事が起きた。

今シーズンはその流れの延長線上にある。ルール改正が行われ、ジャンプの基礎点が下がる、出来栄え点の段階が増える、演技後半ジャンプの1.1倍ボーナスポイントが制限される、繰り返せる4回転ジャンプは1回までなど身体への負担を減らすような制限を多くする方向性に進んだ。しかし、シーズンが始まって蓋を開けてみると女子4回転時代の高度化の流れは一向に止まることはなかった。

現在14歳、トゥルソワと同門で同年齢のアンナ・シェルバコワは怪我から復帰して本格的に4回転を飛び始め、2人は競うように跳べるジャンプの種類を増やしている。既に跳べているトウループやサルコウより更に難しいとされる4回転ルッツをどちらも今シーズンの大会で成功させるに至った。

この時点でもかなりの驚きだが、単発ジャンプだけでなく2人とも 4Lz+3T のコンビネーションジャンプまで成功させ、フリーで2度 4Lz を成功させたシェルバコワはISU非公認大会(Cup of Russia 2018)ながら、女王ザギトワの最高得点をも上回った(その後ザギトワがまた記録を更新した)。ジュニアの選手がシニア越えするという異様な展開を巻き起こした。4回転パワーが炸裂したときの効果は絶大だと思い知った。

最新の情報では公式戦では男女選手誰もやっていない 4Lz+3Lo を跳んだトレーニング動画がトゥルソワ自身のインスタグラムで公開され話題となっている(BqkV1ijCQUc)。遂に男子選手ですらやっていない史上初のコンビネーションジャンプがジュニア女子選手から表れたのである。以前、荒川静香解説者がコンビネーションジャンプの後半にループを持ってくるはバランスが取りにくいのでとても難しいと説明していたが、ましてや3Loともなると出来るのは極一部の限られた選手のみ。それを4回転ルッツの後ろに引っ付けて成功しちゃったから、もう世界のフィギュアスケートファンは驚き桃ノ木ピコ太郎になってしまって騒然としている。技術革新は止まらない!

強烈なインパクトを放つ。シニア選手達を脅かし、多くのトップ選手に「4回転を跳べるようにならなければマズイ」と思わせるほどの大きな影響を与える2人のジュニア4回転ジャンパーによって、益々加速する高難度化はこれからも留まりそうにない。

以下の動画は GET SPORTS で放送されたトゥルソワとシェルバコワの特集。驚異的な進化を続けている2人の練習の様子が垣間見れ、現状も大まかに把握できる。一見の価値有り。

2人の14才 4回転ジャンパー フィギュア王国ロシアのヒミツ - GET SPORTS(11月25日放送)

トゥルソワとシェルバコワはジュニアGPシリーズで別々の大会に出て共に2戦とも優勝しており、どちらもジュニアGPファイナルに出場する。

ジュニアGPシリーズに続いてシニアのGPシリーズが行われたが、シニアにも大きな動きがあった。NHK杯フリーの演技で3Aを2回成功(そのうちの一つコンビネーションの3A+3Tは女子初)させ、GP初出場で優勝というセンセーショナルなシニアデビューを飾った紀平梨花選手。その次のフランスGPも優勝。シニアデビューでGPシリーズ2連勝という快挙を成し遂げて世界的にも大注目となった。

スピードに乗った滑り、短い滑走から3Aの体制に入れる(3Aを跳べるエリザベータ・トゥクタミシェワとの比較)身体能力の高さなど、まだまだ潜在能力を秘めていそうだ。演技の基礎点の高さからもザギトワや、メドベージェワらトップ選手と対等に戦える新星が出現した。

GPシリーズの中盤当たりではファイナルではザギトワ、メドベージェワ、紀平という三つ巴の戦いを想像していたが、メドベージェワが(エテリ・トゥトベリーゼコーチの呪縛によって?)想定外の不調により戦線離脱してしまったので、今では女王ザギトワv.s.新星紀平という真向対決の構図になっている。この戦いがどうなるか今からとても楽しみなのである。

ジュニア・シニアとも見どころの多い注目のフィギュアスケートGPファイナルは、今週末に開催される。

余談だが、紀平選手も4回転ジャンプの習得に取り組んでおり、BSフジのフィギュアスケート専門番組「フィギュアスケートTV!」では、カナダの羽生結弦選手に指導するジャンプ専門コーチの元で身体を吊り下げる装置を装着して武者修行している様子が伝えられていた。やはり4回転ジャンプの習得は急務のようである。

Last Updated: Tue, 2018-12-04 01:35:05

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