今年のイオンカップ2007の放送は例年のような放送に戻ってた。前回のようにドキュメンタリーだけで放送時間の半分を費やし演技はブツ切れということもなく、3人分のドキュメンタリーはアッサリ目で、演技は最初から最後までのフルレングスで流され、ベッソノワ、セシナ、カプラノワの演技を中心にした構成だった。

ベッソノワの取材では、トレーニング施設（デルギナスクール）で大統領からの「世界選手権優勝おめでとう」の祝電を代理人から受け取るシーンが入ってた。ベッソノワの実家にはパトラスの大会で獲得したと思われるゴールドメダルも飾られていた。ベッソノワの部屋での「ウクライナの新体操が認められた」というインタビューの会話も、明らかに女王に輝いたからこそ言える話題。

やはり番組製作スタッフは世界選手権後に急遽ウクライナに飛んだ様子。イオンカップ開催直前に取材撮影に向かったみたいだ。ぎりぎりでこのような海外取材に出向く俊敏さ。製作スタッフのフットワークは軽い。

ナレーションではデルギナスクールの天井が低いようなことを言っていた。世界最高峰の選手を育成するデルギナスクールの天井が低い？本当だろうか。自分には普通に結構高いように見えた。もし本当に普段天井の低い環境で練習していて、競技では解説者が絶賛する程のダイナミックな手具の投げ上げができるのだとしたら、超人的な偉業を達成してることになるかと思う。真相やいかに。

イオンカップ競技中のカメラワークは演技している選手と同じフロアでの撮影シーンが多いので、世界選手権の放送よりも臨場感が伝わりやすい気がする。音声も音楽や観客の声援が大きめになっていて、NHKの放送よりこっちのがバランスが良かった。競技の撮影の仕方に限っては、日テレクルーの方が上か。

ゴデュンコのロープの演技を放送の中に入れてくれた！テンポの早い軽快な曲が、スピードスター・ゴデュンコの高速型の演技にマッチしていて、持ち味を活かしてた。ゴデュンコの演技は目が醒める。山葵の効いた寿司のような、ハバネロサルサをふんだんにかけたメキシコ料理のような、ウィルキンソン・ジンジャエールのような、そんなスパイシーな刺激がある。怪我のテーピングがハイソックス状態で頑張っている姿をやってくれてよかった。ゴデュンコいいよゴデュンコ。

世界選手権直後の大会なので選手の多くが疲れているのだと思う。カプラノワがミスを出さずに勝利を勝ち取った試合だったが、世界選手権放送後に上位3選手の演技ばかりだと目新しさに欠けてしまう部分も大きい。個人的な要望としては、ここは心機一転して思い切ってエキシビジョンに力を入れて放送してくれれば有りがたかった。『白鳥の湖』対決が観たかった・・・

横地愛選手が電話で家族の人と話をしてるとき名古屋弁だったので親近感が湧いた。

ジュニアの穂積志歩選手は学校での昼食で皆が美味しそうに食事してる中、制限してるみたいだった。惨いなあ。これじゃ拷問だ。いつもこのような状況なのか試合前だけなのか。真実なのかヤラセなのか。まだ成長期にこれじゃ悪影響が出そうに思えてくる。食べたらその分動いて消費するという庄司選手のような方法のが理に適っているような気がする。

Last Updated: Wed, -0001-11-30 00:00:00