アレッサンドラ・フェリ in 芸術劇場

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NHK教育の番組「芸術劇場」の9月21日(金)の放送で、8月に引退したイタリアの名バレリーナ、アレッサンドラ・フェリの引退記念公演をやった。ガラ形式で8月2日(東京)の最後の来日公演を収録したもの。フェリは1963年5月生まれということなので今44歳。限界に達したみたいだ。全然知らなかったのだけれど、折角なので観ておいた方がいいかもと判断し、録画しておいて昨夜観た。

40代にしてシャープに絞られたボディ。熟成したエトワールは一つ一つの動きが洗練されて美しく無駄がない。勢いの部分は若い頃より衰えていたとしても、それと引き替えに増した情感の表現力は卓抜している。綺麗な踊りで可憐に舞って観衆を魅了していたのは間違いない。だから私は一流のとても良いものを観たはず。

にも関わらず、一番印象に残ったのはフェリではなくて、友情出演したダンサーの「太陽が降り注ぐ雪のように」というタイトルの奇妙なダンス。

やけに延びるTシャツを着てて、引っ張ったり、摘み上げたり、猫背になって歩いたり、甲は出さずに曲げたままで脚上げて回ったり。なんじゃコリャって感じのインパクトが強い踊りだった。笑える面白い動きで楽しめた。バレエの延長線上に存在しているとは思えないようなこのダンスは、どういったジャンルなんだろう。

フェリを思い出そうとしても、奇妙な踊りの方が頭に浮かんでしまう。脇役が主役を食った感がある。

来週10月5日(金)22:25-1:20 NHK教育の「芸術劇場」の放送では、時間枠を拡大して『世界最高峰 ボリショイ・バレエとマリインスキー・バレエ』という特集と、8月末と9月の初めに日本で開催された夢の競演、ボリショイ・バレエ&マリインスキー・バレエ合同ガラ公演の全演目を放送する予定だそうだ。実はこっちが本命。見逃さないように気をつけたい。

Last Updated: Wed, -0001-11-30 00:00:00

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