Permanent of Entry #1504
フィギュア史上最もハイレベルになっていると言われている今。新体操のアリーナ・カバエワから名前を頂戴したロシアのフィギュアスケート選手、アリーナ・ザギトワ(15歳)が平昌五輪 2018 を制した。
今シーズンからシニアになったばかりでありながら、出場する大会は全て優勝。世界選手権2連覇中の女王エフゲニア・メドベージェワが怪我から復帰後の頂上直接対決でも負けることは無く、その勢いは五輪でも衰えなかった。
赤い彗星“ザギトワ”の圧倒的なプレッシャーが氷上の戦いを支配した。
Embed from Getty ImagesSP ノクターン v.s. ブラック・スワン
フィギュア女子で飛び抜けた存在であるザギトワとメドベージェワの2人の接戦はとてもスリリング。
初日のショートプログラムではメドベージェワが先行し、世界最高得点を叩き出す。するとその10数分後に演技したザギトワが記録をさらに上回って、再び世界最高得点を更新。1日に2度も世界最高得点が更新されるという、何かの物語でも観てるような有り得ないほど面白い展開が繰り広げられた。
【NHK】【ノーカット実況なし】メドベージェワのショートプログラム<ピョンチャン>
【NHK】【ノーカット実況なし】15歳で世界最高得点!ザギトワのショートプログラム<ピョンチャン>
FS ドン・キホーテ v.s. アンナ・カレーニナ
中1日空いて2日後のフリースケーティングではザギトワが先行。最初のコンビネーションジャンプでファーストジャンプの着氷が乱れてセカンドジャンプが抜けてしまうが、その後の単独ジャンプをコンビネーションに変更してリカバリー、冷静に対処してミスの影響を最小限に抑える。後のインタビューで「緊張して手が震えていた」と言っているように、初の五輪大会という大舞台で緊張しているはずなのに、15歳とは思えないほどの落ち着いた対応だった。
後行のメドベージェワも演技内容を若干変更。確実に跳ぶためか、普段なら基礎点が高くなる演技後半に持ってくる予定だったコンビネーションジャンプを急遽前半に持ってくるという策をとっており、その安全策が結果にどのように反映してくるのか、全てを無事に踊り終えた後も得点が出るまでどっちが優勢な状態にあるのかまったくわからなかった。
最後まで手に汗握る攻防だったが、最終的にフリーの演技は両者同点の判定となり、ショートの結果の差によりザギトワが合計点で上回って優勝した。
【NHK】【ノーカット実況なし】金メダル! ザギトワのフリー<ピョンチャン>
【NHK】【ノーカット実況なし】銀メダル メドベージェワのフリー<ピョンチャン>
ザギトワ金、メドベージェワ銀。この先、ザギトワの無敗伝説はどこまで続くのか。3月にイタリアで開催される世界選手権が今から楽しみだ。
Embed from Getty ImagesLast Updated: Sat, 2018-03-03 18:55:52
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2人の勝負としては、91年の世界陸上の男子走り幅跳び決勝、ルイス選手とパウエル選手の名勝負が思い出されます。
「赤い彗星」は巧すぎるなあと思い、つい書き込んでしまいました。失礼しました。