World Championships Patras 2007 (後半) - Results

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World Championships Patras 2007 Logoギリシャの Patras (パトラス)で9月16日から23日に開催された世界新体操選手権の後半(21日から23日)、個人総合決勝と団体総合・団体種目別の結果。

ロード・オブ・ザ・パトラス/女王の帰還

個人総合決勝は予選の上位24名(一国2名まで)で争われ、ベッソノワ優勝、セシナ準優勝、カプラノワ銅メダル、4位ジュコワ、5位ガラエワ、6位ユスポワ、7位リセンソン、8位チャルカシナ、9位 Alexandra Orlando、10位ペイチェバ、11位シッド、12位アンドリオラ、13位ギマトワ、14位 Caroline Weber、15位パイシエバ、16位 Joanna Mitrosz、17位 Soo-Ji Shin、18位 Irina Kikkas、19位 Irina Kovalchuk、20位 Neta Rivkin、21位 Ulyana Trofimova、22位 Johanna Gabor、23位 Xiao Yiming、24位 M. Samlikashviliとなっている。

個人総合決勝の20位までの選手が五輪枠を確保。FIG 推奨枠も4枠のうち、Xiao Yiming (CHN-Asia)、 Odette Richard (RSA-Africa)、 Naazmi Johnston (AUS-Oceania) の3名が確定した。23名まで決まり、残る枠はあと一人。リザーブにはウズベキスタン、ドイツ、グルジア。

ゴデュンコの怪我によってウクライナは厳しい状態にあったが、3番手の選手 Irina Kovalchuk が活躍して19位にランク、2枠を確保している。

フォーラムサイトにリアルタイムで書き込まれる世界の新体操ファン達の実況で、ベッソノワがミラクルな演技で世界中を包み込み、大きなインパクトを与えたことが分かる。これまでロシアの最高峰選手が出場している試合では、一部の大会を除いて個人総合競技で首からゴールドメダルを掛けることのなかったベッソノワ。それが年間の最も大きな新体操イベントの世界選手権で奇跡の優勝を成し遂げ、念願のワールドチャンピオンとなった。新体操界のエレガンスの女王は、晴れて真の女王の座に着いた。新体操ファンの多くが待ち望んでいた、新体操本来の優美さを表現できる選手が女王として帰還したことは喜ばしい出来事だと思う。Congratulations Anya!!(優勝記念ぱぴこの足跡)

ベっさんのキス&クライ

ロード・オブ・ザ・パトラス/The Fellowship of the Group Team

団体総合は27チーム出場で、ロシア優勝、イタリア準優勝、ベラルーシ銅メダル、4位ブルガリア、5位スペイン、6位イスラエル、7位日本、8位ウクライナ、9位中国、10位アゼルバイジャンとなっており、この10ヶ国の団体チームが北京五輪の出場権を得た。団体チームの推奨枠2枠も11位のブラジルと12位のギリシャに決まり、北京五輪に出場できる12チーム全てが決定した。リザーブはドイツ、ポーランド、カナダ。

日本の選抜団体チーム「フェアリージャパン POLA」が団体総合で7位にランクして見事に五輪切符を手にした。日本体操協会のレポートレポート(7)団体総合によると、日本チームのフープ&クラブの2人同時に行なうフープ潜りの箇所でクラブを落下するミスが出たようだが、落下したクラブを拾い上げると弾丸のようなスピードで相手に投げ、その後何事もなかったかのように難度を行う。とある。この部分は日本チームの演技をテレビ観戦する際の見所になる注目ポイントかと思う。どのように危機を回避したのか。終始攻めの姿勢で大会に挑んでいたようなので、その辺の雰囲気も含めて観るといいのではないだろうか。

団体種目別ロープは、ロシア優勝、イタリア準優勝、ブルガリア銅メダル、4位ベラルーシ、5位イスラエル、6位スペイン、7位日本、8位フランス。

団体種目別フープ&クラブは、ロシア優勝、イタリア準優勝、ブルガリア銅メダル、4位ベラルーシ、5位ウクライナ、6位スペイン、7位イスラエル、8位日本。

豆知識: 今大会に出場しているロシア団体チームの平均身長は177cm以上。参考: Review Group Apparatus Final

ロード・オブ・ザ・パトラス/二つの警告

各報道ではあまり触れられていないみたいだが、今大会では開始早々イスラエルやグルジアなどの一部の審査員にイエローカードが出ている。イスラエルの審査員に至っては2枚もイエローカードが渡されている。おそらくイエローカードを受けた審判の国からは、次の五輪大会へ審判を派遣できないはず。この辺りの詳細を御存知の方はご教授ください。

こういったダークサイドジャッジの被害を受けて不当に低い得点を出されてしまった選手は報われない。

Individual All-Around Final
Rank Gymnast CC Rope Hoop Clubs Ribbon Total
1 BESSONOVA Anna UKR 18.475 18.650 18.375 18.450 73.950
2 SESSINA Vera RUS 18.450 18.400 18.350 18.700 73.900
3 KAPRANOVA Olga RUS 17.400 17.025 18.125 18.150 70.700
4 ZHUKOVA Inna BLR 17.100 17.250 17.725 17.100 69.175
5 GARAYEVA Aliya AZE 17.300 17.250 16.500 17.400 68.450
6 YUSSUPOVA Aliya KAZ 16.925 17.800 16.825 16.325 67.875
7 RISENSON Irina ISR 16.650 17.000 16.475 16.100 66.225
8 CHARKASHYNA Liubov BLR 16.525 17.050 16.275 16.200 66.050
9 ORLANDO Alexandra CAN 16.225 16.650 16.375 16.700 65.950
10 PEYCHEVA Simona BUL 16.800 16.875 15.975 16.200 65.850
11 CID Almudena ESP 16.775 17.000 16.150 15.725 65.650
12 ANDRIOLA Eleni GRE 16.500 16.875 16.225 15.275 64.875
13 GIMATOVA Dinara AZE 15.950 15.475 16.375 16.600 64.400
14 WEBER Caroline AUT 15.900 15.800 15.650 15.850 63.200
15 PAISIEVA Elizabeth BUL 15.800 15.575 16.350 15.450 63.175
16 MITROSZ Joanna POL 15.750 15.875 15.425 15.775 62.825
17 SHIN SooJi KOR 15.650 16.300 15.050 15.700 62.700
18 KIKKAS Irina EST 15.500 16.200 15.275 15.650 62.625
19 KOVALCHUK Irina UKR 15.850 15.825 15.950 14.850 62.475
20 RIVKIN Neta ISR 15.475 15.725 15.950 15.000 62.150
21 TROFIMOVA Ulyana UZB 15.075 15.675 14.875 15.250 60.875
22 GABOR Johanna GER 13.850 15.650 14.975 15.225 59.700
23 XIAO Yiming CHN 15.625 15.450 14.400 14.125 59.600
24 SAMUKASHVILI M. GEO 14.400 15.050 14.750 14.350 58.550
Groups All-Around Final
Rank Country 5 Ropes 3H/4C Total
1 Russia 17.650 17.450 35.100
2 Italy 17.125 17.125 34.250
3 Belarus 17.100 16.700 33.800
4 Bulgaria 16.675 16.925 33.600
5 Spain 16.075 15.825 31.900
6 Israel 16.000 15.600 31.600
7 Japan 15.625 15.350 30.975
8 Ukraine 15.400 15.400 30.800
9 China 15.375 15.025 30.400
10 Azerbaijan 15.375 14.625 30.000
11 Brazil 14.575 14.500 29.075
12 Greece 15.000 13.900 28.900
13 Germany 14.775 14.050 28.825
14 Poland 14.025 14.650 28.675
15 Switzerland 14.125 13.700 27.825
16 France 15.625 12.125 27.750
17 Canada 13.600 13.325 26.925
18 Korea 13.750 12.850 26.600
19 Austria 13.575 12.800 26.375
20 Kazakhstan 13.225 12.850 26.075
21 Finland 12.875 12.925 25.800
22 Cuba 12.300 12.500 24.800
23 USA 12.700 12.025 24.725
24 Mexico 12.550 11.725 24.275
25 Venezuela 11.575 11.575 23.150
26 New Zealand 11.525 11.150 22.675
27 Chile 10.400 10.175 20.575
5 Ropes
Rank Country Diff. Arti. Exec. Pena. Total
1 Russia 8.700 9.200 8.700 - 17.650
2 Italy 8.300 9.100 8.600 - 17.300
3 Bulgaria 8.100 9.050 8.500 - 17.075
4 Belarus 8.050 8.900 8.400 - 16.875
5 Israel 7.450 8.550 8.050 - 16.050
6 Spain 8.100 8.350 7.800 - 16.025
7 Japan 7.450 8.300 8.000 - 15.875
8 France 7.100 8.350 7.800 - 15.525
3H/4C
Rank Country Diff. Arti. Exec. Pena. Total
1 Russia 8.550 9.200 8.650 - 17.525
2 Italy 8.200 9.200 8.650 - 17.350
3 Bulgaria 8.300 8.950 8.350 - 16.975
4 Belarus 7.900 9.000 8.500 - 16.950
5 Ukraine 7.700 8.550 7.950 - 16.075
6 Spain 8.050 8.500 7.650 - 15.925
7 Israel 7.400 8.500 7.850 - 15.800
8 Japan 7.150 8.050 7.450 - 15.050

Last Updated: Wed, -0001-11-30 00:00:00

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Morgoth @R/5d07kU

> 日本の新体操を応援していただけるスポンサーがいてくださるといいなと思います。

私もそうなると良いなぁと思います。

千夏 @-

Morgoth様
結果としては、団体にしかスポンサーが付かなかったのですが、それは最初から団体に限ってスポンサーを募ったのか、個人も含めてスポンサーを募ったのに企業側が団体のみを選んだのか、という過程が明らかにされていないので、疑問の生じる余地があるのだと思います。

公表されている体操協会の資料によると、18年度の競技力向上会計は3,000万円近くの赤字で、その理由として新体操合宿経費(ベラルーシ合宿、国内合宿等)の増加、新体操団体チームの収支(大口スポンサーの不在)などが挙げられていますので、個人の強化にはほとんどお金が回らず、団体関係者がスポンサー探しにかけまわらないといけなかったのは、十分に想像できますけどね。

できれば、団体チームだけではなくて、日本の新体操を応援していただけるスポンサーがいてくださるといいなと思います。オリンピックでメダルを取ったことのない競技は、個人でスポンサーをみつけるのは、すごく困難なことだと思いますので。

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Morgoth @R/5d07kU

意見をありがとう御座います。
確かに個人の日本代表選手へのサポートがないのは、可哀想ではありますね。でも日本の新体操強化の方針として、団体に特化した強化策を打ち出しているので、仕方がないことかもしれません。今回は選抜団体チームにしかスポンサーが付かなかった。個人選手達にもスポンサーが付けばいいのですが、そこに魅力を感じる企業等があるかどうかがポイントになるかと思います。
ササキやチャコットのような日本の企業も、オフィシャルサポートしているのは世界のトップ選手達というのが現状みたいですから。
素人の私には詳しいことは分かりませんが、日本の新体操界全体のサポートや強化は今後の大きな課題なのだと思います。

千夏 @-

同じ日本の代表でありながら、団体の選手達はプロのサポートが受けられて、個人の選手達には何も無いというのは、ちょっと違和感がありました。
「チーム・ジャパン」というのは、本来、個人・団体の選手達、それを支えるコーチやトレーナーなどを総称して使われるべきだと思いますが、いつの間にやら団体の選手達だけを指すようになり、そこに企業のスポンサーが付いたことで「フェアリー」と変わったのですよね。
どういう大人の事情が働いたのかはわかりませんが、個人の選手達は無視されているような気がして、少し心配でした。
今回の団体の快挙は確かに素晴らしいことですが、その一方で出場権を確保できなかった個人の選手達の無念を思うと、心が痛みます。
問題を選手個人個人に矮小化させるのではなく、新体操界を挙げてのサポートや強化体制まで含めて見直さなければ、メダルへの夢は本当に笑い話になってしまいかねないと思うのです。

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Morgoth @R/5d07kU

フェアリージャパンのブログと協会の山崎浩子さんのレポートは、現地の様子がよく分かって助かりました。フェアリージャパンのブログにも掲載されていたけど、メイクの仕方も一つとっても、プロフェッショナルな人がやると一味違うんですね。他の国の選手達が涙でメイクが崩れても、日本の団体のメイクは崩れなかったみたいですから。「ちょっとや そっとじゃ くずれなーい♪」といったところですか。こういった事もなかなか知り得ない情報なので、どんどん身近な情報を流してくれてありがたいです。日本語の情報源が少ない中、重宝しました。
私はたいしたことも書いてないのに褒めてもらってスイマセン。ありがとう御座います。
これから新体操のルールがどうなっていくのかは分からないけれど、詳しいことまで知らなくても、観てる方に面白さが伝わるようになってくれたらいいなぁと私は思います。特に個人の方では柔軟性を求め過ぎ、身体を酷使し過ぎな傾向に感じるので、今よりもっと別の部分での加点を増やしてくれたら・・・
北京も楽しみ、その次に開催の三重での世界選手権も楽しみです。イオンカップでも各選手頑張ってもらいたいです。

もも @-

今回の世界選手権はフェアリージャパンポーラ公式応援ブログや山崎浩子さんのレポート、数奇屋番外地さんの素晴らしい記事の数々のおかげでとても楽しめました。もちろん、選手たちのハイレベルな熱い戦いあってこそ、ですが。
大会も終わり、テレビ放送を待つだけとなりましたが改めて“新体操って素晴らしいスポーツなんだ!”と思いました。ここ数年目まぐるしく変わるおかしなルールに振り回され、新体操って何?こんなスポーツだったっけ?なんて嘆いていましたから。
北京が楽しみですね。その前にイオンカップ。疲労のピークだと思いますが、日本の子どもたちのためにステキな笑顔で観客を魅了して欲しいです。横地選手のステキな演技も期待したいです。

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